【コールマン#335 & コールマン#339】
こんにちは。
今回はカナダモデル#335系を紹介したいと思います。
以前紹介した#635系とは兄弟モデル(弟分)になります。
#635系の記事はこちらからどうぞ・・・
↓
https://mowsuke.naturum.ne.jp/e3439050.html
#635と同じく1970年に登場します。
販売が開始された1970年には短い期間赤いモデルが販売されます。
赤いモデルはプロトタイプと言う情報も過去にはありましたが、それは誤ったもののようです。
個体数はもちろん、モデルに関する情報も極度に少ない時代に発信されたものだったと思われます。
1969年の開発過程では赤いプロトタイプも存在したようですが、販売されたものとは細部が異なるようです。
プロトタイプ=試作品が市場に出ることは極まれな事です。
70年の末頃から緑色のモデルも販売されますが、この時期にはやはり緑色のベンチレーターとメッキタンクを持つケロシンモデル#339の生産が始まります。
緑色のベンチレーターとメッキタンクのパーツナンバーが 339 から始まることから緑色のモデルは#339が最初だったことが推測されます。
コールマンのパーツは最初に開発されたモデルのナンバーが最初の3桁になることが多いからです。
メッキタンク・・・・・#335・#339 共通 パーツ#339-1654
緑ベンチレーター・・・#335・#339 共通 パーツ#339-4855
メッキタンクの#335もこの時期から生産が始まりますが・・・
カナダ国内での#335はペイントタンクモデルのみが販売されています。
メッキタンクの#335とケロシンモデル#339は共に輸出用として製産されています。
#335のメッキモデル、ケロシンモデル#339は北米地域*では販売されていません。
*米国ではカナダモデルの正規販売はされていません。
*#335のメッキモデルは#335P と区別されます。P=Plated=メッキ
カタログデータ
照度 350cp タンク容量 0.63L 燃焼時間 8時間
#635の記事でも紹介しましたが「左寄せ」と呼ばれる初期の一時期に見られるエンボス文字のカラー(ベースレスト)。
バーナーフレームのボトム部分の立ち上がりが古い年式では高くなっています。
*1978年頃から低くなります。
時期によりボトムにあけられた穴などの細かな違いも見られます。
バーナーキャップ #335-3155(1)
バーナーチューブ #335-3104
左#635用(初期パーツ)#635-3104 右#335用 #335-3104
同じ太さですが#335用は片側の口(インテーク側)が絞り込まれています。
#635、#639、#339は両側とも同じ口径です。
*画像に有る#635用の初期パーツは後年のものに比べ長くなっています。
#635中期以降は短くなったパーツ#635-3104が装着されます・・短くなってもパーツナンバーは同じです。
#639と#339は同じパーツ#339-3104が装着されます。
短くなった#635用は上記のパーツ#339-3104と長さ、太さは同じですが取り付け用に開けられたネジ穴の位置が微妙に違います。
#635系のバーナーキャップとはチューブ接続のネジ径は同じですが、大きさが違います。
右の小さいのが#335系のものです。 互換性はあります。
#335用のバーナーチューブ、バーナーキャップなどバルブ以外は#321系などとも共通する部分が多いです。
バーナーチューブ固定用のスクリュー #335-0604
特殊な形状をしています、マイナスタイプですが真ん中が四角く窪んでいます。
ランタン、ストーブ等*多くのカナダモデルに使用されているパーツです。
* #505系・#576 ストーブのバーナー周り、ジェネレーターブラケットの固定など。
* このタイプのスクリューは何種類かありますが、共用できるものが多いです。
#335のバルブ部です。
バルブボディ*、クリーナーステム、エクセントリックブロック、ジャムナット、バルブホイールは#635系と共通です。
*ケロシンモデル#339、#639 のバルブボディはフューエルチューブがロウ付けされるので、他モデルとの互換性はありません。
バルブステムAssy #335-6535
#339とも共通です*。
*ディレクションディスクは違いますが・・カタ番は同じです。
バルブホイール #200C649 #200C6491
裏面もフラットですがブラス仕様(使用)のスプラインではありません、カナダ製独特の作りです。
90年代以降補修用パーツはUS製が指定されます。 基本的に同規格です。
赤=#200-6491
黒=#407-6491
クリーナーステム #242-353
特徴的なループ状のレバーです。
#635系、#335系、#200系、一部#247等にも装着されています。
後年、US製#200系用の#202-3531を代替品としています。
#335系のベンチレーターです。
(左)初期の深緑
(中央)中期ライトグリーン、(右)後期中間色(チョッと濃い緑)。
上記のベンチレーターのパーツナンバーはすべて#339-4855です。
ライトグリーンのものは#321系に、後期中間色(チョッと濃い緑)は#325にも装着されています。
カナダ最終モデル#325Aでは同形状の(濃い緑) #325-4855 が装着されますがこの形のベンチレーターの型番は90年代以降#339-4855に統一されます。
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コールマンジャパンに社名が変わる頃・・・#325A用の(濃い緑)のベンチレーターを注文しました、届いたのは#335用のライトグリーンでした。
うれしかったので・・・今度は#335用を注文しました・・・届いたのは#325A用(濃い緑)でした・・・
在庫管理でも色の違いでの区別は特にされていなかったようです。
カナダ製のパーツは仕様や色が変更されてもパーツナンバーに変更が無いものが多いです。
これがその時のベンチレーターです。 右が#325-4855(濃い緑)です。
どちらも大切に保管しています。
1977年 ケロシンモデル#339
プレヒートカップがケロシンモデルであることを主張します。
#339のほとんどはメッキタンクモデルですが、製産末期には数は少ないながらペイント*されたモデルもあったようです。
* 緑色にペイントされたタンクは見慣れた緑とは色合いが違うようです。
#335後期モデルのベンチレーターや初期♯325と同色の中間色(チョッと濃い緑)と思われます。
フレームに刻印された「K」・・・Keroseneモデルを表示しています。
基本的に#335と同じフレームですが、エアインテーク系(バーナーチューブ)に微妙な違いがあるので区別するためのものと思います。
ディレクションディスクは#639等と共通です。
#237の時代から大きな変化は見られません。
ジェネレーター。
#335は G3 が標準指定ですが G4 も共用できます。
#339用のジェネレーターは K3。
カタ番変更後(米国製)ジェネレーター↓ ↓
G3= #335B2991
G4= #325-2992
以上が#335、#321系、#331、#325 に対応します。
ケロシンモデル#339用 K3=339A2992
G7 ジェネレーターを標準としていた#325Aは#325A2991が対応します。
長さが異なるため G3、 G4 とは互換性はありません。
*注意 #325と#325
Aとでは使用できるジェネレーターが違います。
ジェネレーターナット(ジャムナット) #335-210(1)(5)
70年代以降のカナダモデルほとんどがこのナットです。
90年代以降、補修用パーツは現行品US製 #288-1621が代替品となります。
カナダ工場閉鎖前から一部のモデル(325A等)にはUS製パーツが装着されています。
カナダ製インスタントライトモデルはこの#335と#635が最後のモデルとなり、70年代に登場している#32X系、#62X系等のイージーライトモデルが販売を続けます。
#335は1980年代中期に製産終了します、「日本コールマン」では1987年までカタログ掲載されています。
カナダ#300系に装着される主なグローブ↓ ↓
#4グローブ
COLEX MADE IN ENGLAND 謎多きブランドです。
70年代中期頃までの #335・#339 両モデルに装着されることが多いですが、緑文字のUSA製 COLEX が装着されるものもあります。
輸出入に関わる税対策のため相手国によって装着するグローブの生産国が違う・・・と言うのを聞いたことがありますが真偽のほどは定かではありません・・・
カナダモデルには多い こちらも MADE IN ENGLAND
PYREX ブランド 米国コーニング社の製造です。
#300系が流通していた80年代までのカナダモデルには赤い文字のものが多いです。
カナダ製ランタンのほとんどはカナダ工場創業時(1920年)から米国製、もしくは英国製のグローブを装着していますが、#4にかぎらず、USモデルとはひと味違うロゴのデザインがあるのも魅力のひとつです。
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当時のパーツリスト、取扱説明書の分解図等を参考にしましたが、憶測部分もあり実際とは異なる場合も有ります。
追記、訂正、削除等行うこともあります。参考程度と優しい目でご覧ください。
Jeff Beck with Eric Clapton Live at Ronnie Scott's 2007
"Little Brown Bird" ~ "You Need Love"
Mr.Jeff Beck ・・・・やすらかに・・・