2018年06月11日
Coleman 220&228 part-2 E~K
こんにちは。
今回は以前紹介した記事・・・「Coleman Wartime Lanterns #220・#228」
http://mowsuke.naturum.ne.jp/e2966736.html
・・・の続編です。
いつものことではありますが・・憶測や私の個人的な想いなども含まれます・・・
参考程度・・・・・と思ってください・・・追記や訂正、削除なども行うかもしれません・・・
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1951年にリリースされる「E」モデル。
上の画像は左から、#220E 61-7 #228E 62-11 #228E 59-7
それまでのブラス素材にニッケルメッキされたものからスチール素材にペイントされたタンクになりました。
右側は61年7月のモデルですが、おそらくこのロットのみと思われるメタリック塗装が施されています。
余った塗料を使ったのか?・・ただ単に間違えただけなのか?・・はたまた遊び心だったのか?・・
・・・謎のようです・・・・
#228E 62-11
「E」モデルは登場から構造的に大きな変化はありませんでしたが・・・
62年10月頃、それまでのフィラーキャップ下に貼られていたロゴデカールが正面・バルブ下に移動されます。
その後まもなくスチール製のベースレスト(カラー)がアルミ製へと変更されました。
59-7
62-11
ロゴマークもランタンマークの入ったものに変化しています。
1951年から54年頃までは ® レジスターマークも無いロゴでした。
#228F 65-4
1963年「F」モデルに移行し1973年まで販売されます。
上で紹介した「E」モデルと並べてみました。
ベンチレーターの作りが大きく変化しました。
ロゴのデザインも変化しています。
65-4
この画像のものは「パテペン」と呼ばれている時期のものです。
この#228Fのベンチレーターは初期の頃(65年途中)まで古いベンチレーターの名残りがあります。
縁取りのような段差があります。
右が古い作り、左はそれ以降、段差が無く”つるん”としています。
1971年頃、フレームボトムの形状が変化します。 *左側・・
この頃にはインテークチューブがブラス素材からスチール製になっています。
左 #220J 78-4 右 #228H 74-4
1972年 「H」モデルが登場します。「F」モデルとは重複して販売されていた時期もあるようです。
「G」モデルも開発されたようですが、市販はされなかったと思われます。
「H」モデルは1972~1975
「J」モデルは1974~1979 「H」と「J」も重複して販売されていたようです。
「F」モデルとの外観上の違いです。
「H」モデル以降はクリーニングレバーがバルブホイールの真裏に。
これはバルブ部の改良によるものです。 *後述・・・
ベースレストは「F」モデルと同じくアルミ素材ですが取り扱い説明などがプリントされるようになりました。
ポンプ部の位置がセンターよりに移動しました、『ロゴマークに近づいた』・・と言ったほうが分かりやすいかも・・・
「H」「J」「K」モデルは外観上大きな違いは見られませんが・・・フレーム構造にそれぞれ特徴があります。
これは「H」モデルです、フレーム、バーナー部が一体化されました。
ミキシングチャンバーとバーナーチューブは「F」モデルから引き継がれています。
「J」モデルです。
やはり、フレーム・バーナー部が一体です。
フレームとバルブを固定するワッシャが大きくなりました。
ミキシングチャンバーが変化しています、バーナーチューブもスチール製になりました。
「J」モデルの後期からベンチレーターの開口部が四角から半円形になりました。
#228のベンチレーターの裏側は白色加工(ホーロー)がされていましたがこの「J」モデルから白色ではなくなりました。
*画像は#228E。
#228はこの「J」モデルが最終です。
#220K 83-4
#220シリーズ最終モデルです。 1979~1983
「K」モデルは#220だけ、#228はありません。
「K」モデルです。
フレームとバーナー部が分離しました。
後継モデルCLX(#290)に通じる変化です。
これは「F」モデルまでのバルブ部です。
クリーナー部分が別体式です、分解作業が面倒な要因のひとつです。
これは「H」モデル以降のもの。
クリーナー部も一体になりメンテナンス性が飛躍的に向上します。
本当に楽になりました・・・・・
フューエルチューブは基本的に「B」以降の全モデル共通*です。
*厳密に言うと「C」モデルまでと「D」モデル以降では仕様が異なります。
バルブステムには互換性はありません。
フューエルチューブの変遷。
左から・・
#220B最初期 多くの部分がニッケル製 パーツNo.118B1481
#220BX 戦時期モデル 同上
#220C 一部がニッケル 同上
#220D以降 パーツNo.220D1461
#206・#231 ケロシンモデル用 パーツNo.220F1421
*#206・#231は#220ベースのケロシンモデルです。
「C」モデルまでは分解可能。
これは「BX」用を分解したものです。
当時はガスチップやニードルだけでも購入することができたようです。
蓄積した不純物などをクリーニングすることはできますが・・・
はたして当時そこまでする人が何人いたのか・・・・
製造技術によるところも大きいと思いますが、コストを考えると・・・良き時代だったのですね・・・
ミキシングチャンバーも時代によって仕様変更されています。
左は主に「E」モデルまで。 右は主に「F」「H」モデルに使用されています。
どちらも、パーツNo.220B3261 です。
#220系や同時代のランプに使用されてきた主なミキシングチャンバーです。
下の丸いのは「J」「K」モデルに使用されているパーツNo.220-5261 これは#275系とも共通です。
バーナーチューブとバーナーキャップです。 主に「F」モデルまで。
*「H」モデルはバーナーチューブのみブラス製が装着されます。
バーナーチューブ バーナーキャップ&スクリーン
↓ ↓
左 101-324 112-323(1) ブラスにニッケルメッキ
中 101-324 112-3231 ブラス地
右 101-324 220-5231 スチール
時代により素材や仕上げ、微妙なサイズの異なりなどもありますが、#220系はもちろん多くのランプとも互換性があります。
材質や仕上げが異なっていてもパーツナンバーが同じだったりします。
チューブとキャップの組み合わせは必ずしも同じ素材、仕上げとはかぎりません。
主に「H」モデル以降。
スチール製バーナーチューブ パーツNo.220-3301
スチール製バーナーキャップには円形や六角形のものもありますが、70年代中期以降のモデルには上の画像にある六角形のものが標準装着だと思います。
この組み合わせは#275系と共通です。
スチール製のバーナーキャップです。
パーツNo.220-5231
デザイン的には一見ブラス製に見えるものもありますが・・・・・
磁石を当ててみないと分からないかもしれませんね。
バーナー部は高温にさらされ、いたみやすい部分なのでブラス製に分があります。
「H」モデルからディレクションディスクのデザインが変わりました。
この他にも何種類かありますが、このタイプが一番多いと思います。
主に#220系に装着されていたディレクションディスクの一部です。
一番上にあるディレクションディスクは1930年に「B」モデルに装着されて以来多くの2マントルランタン・ランプに採用されていました。
材質は以前にも紹介しましたが、ブラス・スチール・アルミと時代と共に変化しました。
表記はMantlesと複数形ですが1950年代の#200・#200Aにも(流用)装着されています。
その後#200Aなどのシングルマントルランタン用はMantle・・と単数形表記になりました。
下にある5枚は交換用のパーツ等にも装着されていたものです、新しくなるほど簡素になりました。
1マントル、2マントルのランタン、ストーブ等とも共通して使えるように変化しています。
#200系等に装着されていた単数形表記のディスク。
バルブホイールも時代と共に変化しています。
バルブステムと噛み合うセンター部分がブラスやスチール(戦時期)となっていましたが・・・
1970年代入るとセンター部分の金属補強は省略されてしまいました。
ホイール周囲にあるポッチ(出っ張り)は旧タイプ15個、新タイプ12個です・・・
「H」モデルには何故か赤いバルブホイールを装着した個体があります、後から交換されたものではないようです。
同じ年月のモデルでも赤があったり・ ・黒があったり ・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ あまり深く考えないようにしましょう ・ ・ ・
これは1963年の#220Eに装着されていたものです。
画像ではまったく分からないと思いますが・・・・
濃いグリーンなんです・・・・・
古い#237などには「こげ茶色」のバルブホイールもあります。
意図したものなのか色の調合を誤ったのか・・・どうでもいいことかもしれませんが・・気になります・・・
「F」モデル69年頃にフィラーキャップがビス無しに。
ビス無しのフィラーキャップは80年代初期までスチール製のものが多いです。
60年代初期、「E」モデルの頃ボールナットにも変化が・・・・
1959年頃ポンプキャップ固定のスクリューがクリップに変更されます。
後にポンプキャップもブラス製からアルミ製に変わっています、この辺は#200A等とも共通する部分です。
他にも細かな変更部分があります、モデルチェンジの過渡期には特徴の入り混じったモデルも多く存在します。
50年以上製造されていますがジェネレーターを初め多くの消耗パーツは共通するものが多く現在でも入手できるものも多いです。
主に「F」モデル~「K」モデルまで採用されていたグローブです。
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1983年、#220シリーズは製造終了し「CL」シリーズ*へと進化していきます。
*「CL」シリーズ=#290・#288・#286と現在に続くモデルの初期シリーズです。
およそ55年に渡り製造された#220シリーズ、各モデルごとに個性がありますね。
2マントルならではの燃焼音・・・この音には癒されますよ・・・
Sunny Side of Heaven ・ ・ Fleetwood Mac 1972
・ ・ ・ Danny Kirwan ・ ・ 安らかに ・ ・ ・
それじゃあ また・・・
Posted by mariokeisuke at 09:00
│Coleman